先日のエントリーにて、日本では製造業の海外移転が相次いでおり、産業の空洞化がますます進み、日本は長期衰退するだろうという記事を紹介しました。それを裏付けるようなニュースが、昨日、2つも出ておりました。
シャープのアクオスの亀山ブランドで有名な亀山工場と、ソニーが国内の三つの工場だそうです。大企業の工場が海外に移転すると、下請け企業なども含め本当に影響は大きそうです。
このような認識を持って、経済運営に当たっている政治家の皆様はいらっしゃるのでしょうか?雇用情勢は回復すると思っているのでしょうか?そのうち本当に景気は回復すると思っていらっしゃるのでしょうか?景気が回復するとするならば、もしくは、貿易収支が黒字になるとするならば、どのような状況が想像できるのでしょうか?金融政策や財政政策は、所詮補助的な役割しかないように思っております。
解決策について、大前研一氏は「まだ国内に残る機械や素材産業がやりやすい環境を整え、さらに規制緩和で新しい産業勃興を後押しする。」としておりますが、政治家の認識がそこにないこと、また有権者もそのような認識になっていないことから、その様な政策がとられることは、しばらくないかもしれません。
シャープ:亀山第2も海外移設 国内生産は堺工場に集約(毎日新聞) シャープの片山幹雄社長は13日、毎日新聞のインタビューに応じ、テレビ向け液晶パネルの亀山第2工場(三重県亀山市)の生産設備を、将来的に海外に移設する方針を明らかにした。これまで「亀山モデル」として国内生産にこだわってきたが、既に同第1工場の生産設備も中国へ移す方針を明らかにしており、国内生産は10月稼働の堺工場(堺市)に最終的に集約し、最新鋭モデルを生産する。 片山社長は「日本市場は人口が減っており、工場は堺に一つあれば十分」と語った。シャープの09年3月期の連結業績は、世界的な不況や円高で1956年の東証上場以来初の営業赤字と最終(当期)赤字に転落。これを受け、為替変動の影響などを避けるため、中国など大消費地で液晶パネルなどを現地生産する。今後、中国などの家電メーカーとの合弁会社などで運営する工場に生産設備を移転する。 06年8月に稼働した亀山第2工場は「第8世代」と呼ばれ、現在は最新のモデルを生産しているが、次世代の最新鋭パネルは堺工場で生産する。亀山工場はパネルの生産を海外に移設するものの、テレビの組み立て工場としては存続するとみられる。亀山工場でパネル生産に当たる従業員は堺工場への移転を順次進める。【新宮達】
ソニー、国内3事業所の生産終了へ 競争力向上狙う(日経新聞) ソニーは14日、カメラ部品などを手掛ける国内の3事業所の生産活動を2009年末で終了すると発表した。生産を集約して管理コストなどの効率化を進め、競争力を高めるのが狙い。 生産を終了するのは、子会社でエレクトロニクス関連製品を製造するソニーイーエムシーエスの小見川テック(千葉県香取市)、浜松テック(静岡県浜松市)、千厩テック(岩手県一関市)の3事業所。千厩テックは電子部品の製造のほか、携帯電話の修理サポートサービスも他の事業所に移管する。3事業所の生産規模などは公表していない。 3事業所で働く非正規社員約400人は雇用契約満了後の更新はしない考え。約1790人の正社員は配置転換を検討し、早期退職も募る方針だ。(16:06)
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