厳しい日本経済が続いております。
下手な考え休むに似たりと思いつつ、 日本経済復活に向けてこれから注目しておくべきポイントをメモしてみました。
注目すべきはいくつかあると思います。まとまりありませんが三つ挙げます。
1.「サービス輸出、つまり『内需産業の外需産業化』が問われる」
ダイヤモンドオンラインの 「雇用改善のキーワードは“トリクルダウン” 菅内閣は『一に産業、二に外需、三に雇用』を目指せ ――森田京平・バークレイズ・キャピタル証券 ディレクター/チーフエコノミスト 」 から、一部改変しまとめます。
日本は主要国に比べ輸出依存度が低い。 「輸出型」ではなく工場などが海外に進出してしまい、 「現地生産型」になっているから。 韓国の輸出依存度は何と50%、GDPの半分が輸出。
まずは、企業の国内活動を促進し、外需の位置づけを高めることが政策の重要課題。 国内での企業活動が促進されれば、中小企業の生産増や雇用増につながる。
そのための政策は、たとえば、為替、税制度、労働市場の流動性、 FTA(自由貿易協定)締結の積極性、各種規制などがあるだろう。
今後、日本が輸出品目の多様化を図る際、サービス輸出(例えば医療ツーリズム)を どこまで伸ばせるかが、鍵を握りそうだ。つまり、「内需産業の外需産業化」が問われる。
2.「航空機産業」
サービス輸出の次は航空機産業です。 航空機産業は自動車産業より裾野が広く、また技術も高度なものを利用しており、 航空機を順調に受注できれば、下請け中小企業にも、様々な取引が期待できるでしょう。
1)ボーイング787 納入が遅延しているというものの、日本メーカーが機体の35%を担っている とのこと。次の三つのような動きにも、技術を活かせるであろうから、
2)三菱MRJ http://www.mrj-japan.com/j/news/news_100930.html 三菱が開発している次世代リージョナル航空機の製造が9月より始まっています。
3)ホンダジェット http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2010122200325 ホンダの量産型機が米で初飛行=小型ジェット、受注は100機以上(12/22)
4)川崎重工 輸送機(CX)及び民間転用機 http://www.khi.co.jp/news/detail/c3100126-2.html
ただし、安全面、政治面などでのリスクもあり、 自動車産業ほど安定的ではないでしょう。 また、産業の規模として自動車産業より大幅に小さくなってます。 (サービス輸出も規模としてはあまり大きくないかもしれません)
いずれも国産品以外の利用の割合も多いでしょうから、 日本のものづくり技術の高度化に期待です。
3.「規制緩和」by大前研一氏
最後に、全体的なものづくり企業復活のために 「『史上最大の貿易赤字』が暗示する近未来 警告!『日本のアメリカ化』が始まっている」 という記事より。(ちょっと古いですが。)
「個々の企業が合理的な判断をして、それぞれのタイミングで 海外に出て行った。それが積み上がった結果、ついに貿易統計にも 産業流出の証拠が表れてくるようになったわけで、 ここまできたら企業を国内に呼び戻すことは不可能だと 覚悟しなければならない。アメリカは30年も前にそれを経験し、 いまも出戻った企業は全くといっていいほど、ない。」
「まだ国内に残る機械や素材産業がやりやすい環境を整え、 さらに規制緩和で新しい産業勃興を後押しする。 一刻も早くそれをやらなければ日本経済は猛スピードで空洞化するだろう。」
「『政治には期待しない』と言う国民の気持ちもわからないではないが、 それでは日本は衰退し、そう言っている国民は職を失って窮乏する。 」
ということで、法人税の5%引き下げは決まりましたが、 まだそれ以外の有効な対策は出ていないのではないかと思われます。 以上、暗い現状の中の希望の光となりうべきことを列挙してみました。
※追記です。
経済産業省による、「産業構造ビジョン2010」も面白い。 「この政策は産業構造に意味ないだろ!」というツッコミを入れたくなる政策もありますが、 一面的には面白い記述や政策がたくさんあります。
そして特に一部で話題になっていましたが、その基礎資料である 「日本の産業を巡る現状と課題」はいいとこ突いていると思いました。
このような現状認識を記した資料は驚くような発見が多くあります。
日本の経済は本当に大変なことに成っているということを国民も政治家も共有しないと。
みなさんもご一読ください!



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